合宿免許の費用を一括で支払えない場合、ローンで払うという選択肢もあります。
ローンは借金ですから、支払額は金利が上乗せされて借りた額より高額になります。ジャパネットたかたのように「分割金利手数料無料」なんて免許ローンはありません。
できれば、ローンを使わずにバイトで貯めるとか、親に借りるなどした方が経済的です。
そんな事は百も承知で、「バイトは出来ないし、親にも借りれない」という人で、卒業・就職までに運転免許が必要となれば、運転免許のローンは強い味方です。
ここでは、合宿免許のローンの仕組み、特徴と、どれくらい金利・手数料を払わなきゃいけなくなるのかを解説しています。
合宿免許が人生初のローンという人もいるでしょう。これから社会に出るための勉強と思ってメリット・デメリットを理解した上で利用しましょう。
合宿免許のローンとは
合宿免許のローンは、それぞれの教習所自身が分割支払いを受けているのではなく、提携している信販会社と教習生がローンの契約を結ぶ形が一般的です。
「信販会社」なんて高校生・大学生には耳馴染みのない言葉ですが、簡単に言えば自分の替わりにお金を立て替えてくれる会社です。
運転免許の場合、教習費用を自分の替わりに、信販会社が立て替えて教習所に払ってくれるという流れです。
そして自分は、ローン契約した時に決めた回数・金額を信販会社に払います。この支払い額には金利がプラスされますから、実際に借りた分よりも多く払わなきゃいけません。
この金利分が信販会社の利益になります。
信販会社の「しんぱん」とは「信用販売」の略です。顧客の信用を基に費用を立て替えてくれる(お金を貸してくれる)ので、信用できるかどうかの審査があります。
これがいわゆる「ローンの審査」です。審査をクリアできないと利用できません。
免許ローンの金利手数料について
信販会社の免許ローンの場合、金利は実質年率13.2%(エポス・アプラス・オリコの場合)です。
支払回数が増えるほど、分割手数料は高くなります。
例えば、合宿免許費用30万円をローンで借りた場合の、支払い回数ごとの手数料は以下の通りです。
支払い回数 | 初回 | 2回目以降 | 支払総額 | うち分割手数料 |
---|---|---|---|---|
36回 | 11,450円 | 10,100円 | 364,950円 | 64,950円 |
24回 | 16,390円 | 14,200円 | 342,990円 | 42,990円 |
12回 | 27,070円 | 26,800円 | 321,870円 | 21,870円 |
6回 | 52,170円 | 51,900円 | 311,670円 | 11,670円 |
(仮定の計算での金額なので実際の支払額とは異なります。)
12回から24回・36回と1年増えるごとに、手数料が2倍・3倍になるのが分かると思います。
10万円頭金を用意して、残る20万を借りた場合だと、
支払い回数 | 初回 | 2回目以降 | 支払総額 | うち分割手数料 |
---|---|---|---|---|
36回 | 8,800円 | 6,700円 | 243,300円 | 43,300円 |
24回 | 10,160円 | 9,500円 | 228,660円 | 28,660円 |
12回 | 18,780円 | 17,800円 | 214,580円 | 14,580円 |
6回 | 34,780円 | 34,600円 | 207,780円 | 7,780円 |
(仮定の計算での金額なので実際の支払額とは異なります。)
分割支払い手数料がどれくらいになるかイメージできたでしょうか?
少しでも頭金を入れて、ローンで借りる額を減らして、出来るだけ支払回数を少なくするのが経済的です。
銀行の免許ローンについて
信販会社ではなく、銀行も免許に使えるローンがありますが、未成年や学生は利用できません。
運転免許向けのローンから、免許全般(ダイビングライセンス・船舶免許など)に対応するもの、車を購入するマイカーローンを運転免許の取得費用に使うケースもあります。
信販系のローンが実質年利13.2%だったのに対し、銀行の免許ローンは金利が低く、2%台の商品もあります。20歳以上で収入がある人なら、パート・アルバイトで働く人でも申し込めます。
ただ、申し込めるのと審査をクリアできるのは別の話ですし、金利が低い銀行のローンは審査が厳しいという点も理解した上で検討してください。
審査が厳しくても金利の低さは魅力ですから、20歳以上で働いている方はダメ元でも申し込んでみるのもありかもしれません。
未成年・学生も使える運転免許ローン
未成年・学生(高校3年生・専門学校・大学)の場合、信販会社系のローンか大学生なら大学生協の免許ローンもあります。
大学生協の免許ローンは実質年率9.0%でお得で大学生協組合員なら利用できます。ただ、連帯保証人が必要で、使える提携の教習所が東北・関東はあるんですが、西日本がとても少ないです。
信販会社のローンは、合宿免許の申込みサービスのほとんどが対応しています。
信販会社の免許ローンの審査
合宿免許のローンは、高校・専門学校・大学の未成年の学生で無収入でも、親権者の同意があれば申し込むことができます。
「親権者の同意」という言葉ですが、親権者の債務状況などが審査対象になるということです。
だから、親権者に多額の債務があったり、過去に返済の遅延・滞納などの履歴がある場合は、ローンの審査に通らない場合があります。
信用情報というのは、信販会社それぞれがの利用歴ではありません。
過去~現在のローン・クレジットカード・キャッシング・カードローンなど利用情報が対象です。その情報は信用情報機関が管理していて、信販会社はその情報を照会して審査しています。
だから、「(信販会社)は初めてだから大丈夫」なんてことはありません。